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正しい評価は、強力な戦略策定につながり、企業を勝ち組へと導くことになります。
これらを合わせて本書ではファシリテイコスト・マネジメントと称し、その把握・評価法について以下の章で詳しく説明することにします。 国立社会保障・人口問題研究所が2000年の国勢調査のデータを元に2002年1月に推計した「日本の将来推計人口」によると日本の総人口は2006年に1億2774万人のピークを迎え、その後は減少に転じ2025年には650万人減の1億2113万人になると推計しています。
この推計人口は高位司中位、低位の3種類が立てられていますが、今回は中位の数字を使って説明します。 というのは、推計人口の基になる合計特殊出生率(女性一人が生涯に生むと予想される子供の数)は2000年の実数値1.36を元に仮定されていますが、前回1997年1月推計の際司2000年の中位推計値は1.38(低位推計値は1.31)でした。

実数値が中位予測を下回る数値が示されたのですが司低位推計値を採用するほど低位値に近いわけでもなく、また、もう一つの推計値である日本労働研究機構「職業別就業者数の推移」予測値が、1997年1月の同研究所中位推計値を元に予測されているためーここでは中位推計の値を用いることにします。 生産年齢人口(生産活動に従事可能な15歳-65歳の人口)は司1995年に8726万人のピークを終え、2010年には550万人減の8167万人、2025年には1500万人減の7233万人と推計されています。
一方65歳以上の老年人口は拡大し続け、2025年には総人口の28.7%にあたる3473万人になるとされています。 他方、日本労働研究機構がまとめた「職業別就業者数の推移」は2010年までしか予測されていませんが、就業者数は2005年にピークの6504万人を迎え、2010年は6426万人で現在とほぼ閉じと予測されています。
さらに、問機構が分類する職業大分類別就業者数の中から、専門的・技術的職業従事者、管理的職業従事者、事務従事者、販売従事者の4分類をオフィスワーカーとみて筆者が集計してみると司第3次産業がなお拡大傾向にあると推測されているためオフィスワーカ一数の予測としては、やはり2005年にピークの3431万人を迎えるが、2010年は3414万人で現在とほぼ同じと予測されています。 この章では、新会計基準の1つとして導入される減損会計がファシリテイコスト・マネジメントに与える影響について説明します。
まず、新会計基準について説明しておきましょう。 従来より、会計基準は世界各国それぞれが独自で制度化し運用されてきました。
これは国により徴税の仕組みが異なっていたことなどが理由に挙げられます。 しかし、世の中の企業活動や経済活動、投資活動が多角化・グローパル化する中で、企業経営のパフォーマンスを測定する尺度としての会計基準を国際的にある程度統一しようとする動きが出て、1973年6月に国際会計基準委員会が設立され、国際会計基準の制定に向けた第一歩が踏み出されました。
IASCIは日本公認会計士協会からも委員が参加し、国際会計基準づくりの審議に加わっていますが、国際会計基準そのものは、日本企業の会計基準として適用が強制されるわけではありません。 しかし、海外での資金調達や海外投資家の日本企業に対して投資判断を行う際に、日本独自の会計基準による財務諸表はあまり認められていないため、国際的に通用するグローパルスタンダードに適合した会計基準制定の声が高まっていました。
企業経営の尺度である会計基準を国際会計基準に近づけ、株主・投資家へ透明度の高い情報を提供することを目的に、日本国内の会計基準を国際会計基準に準拠した新会計基準に変更する会計ビッグバンが2000年3月期決算から順次導入実施されています。 ファシリテイコストの業務も、現状では日本の会計基準に則って運用されているので新会計基準が導入されればこれに準拠する必要があります。
会計の適用などが2000年3月期より順次導入されてきました。 そして2002年4月、固定資産の会計処理についての新基準である減損会計基準が2006年3月期から導入されることが決定されました。

ただし、減損会計の早期導入を必要とする企業には、自主判断により2004年3月期からの適用も可能とされています。 固定資産を多く抱えるファシリティについては、大きな影響が予想されます。
審議状況のように、2002年4月に減損会計基準の公開草案が金融庁企業会計審議会より公表され、その後、一部修正された後、8月に「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(以下「意見書」と略)が公開されました。 日本公認会計士協会から公表されて実施・運用という段取りで進むものと予想されます。
すでに米国では米国式減損会計の基準が1995年から導入されており、日本は米国より約10年遅れた適用となるわけです。 減損会計は、その影響力の大きさから、導入見送りや延期の意見もこの間数多く出され、ようやく導入時期が決まったというのが本音のところでしょう。
懸念されているその影響力ですが、時価会計の考え方を取り入れることがファシリテイコスト・マネジメントにおける最大の懸念材料であり、その点につき、次項から順次説明をしていきます。 従来、日本の企業会計制度は、企業の保有する資産は金融資産にせよ、事業用資産にせよ、種別に関わらず「取得した時の価格=取得原価」で貸借対照表に記載し、その後の評価替えは原則として行わないという取得原価主義会計を原則にしてきました。
それが新会計基準では.2001年3月期より金融資産に時価評価が原則として義務付けられ、毎期末の時価で評価し直して貸借対照表に計上するという時価会計が適用されることになりました。 さらに同年9月中間期決算からは持ち合い株式にも時価会計が導入され、バブル後の一連の株価の下落は企業の保有株式の含み損を生み出し、企業は厳しい経営を強いられています。
減損会計が対象とする企業保有の事業用の固定資産については、簿価(取得原価ベースの帳簿価額)評価で会計処理が行われてきました。 とりわけ時価評価による含み益の計上は、配当の原資に、実現した利益とはいえない含み益を使うことにつながるという理由で従来から固く禁止されてきました。
今回の新会計基準でも、時価や将来キャッシュ・フローの現在価値に基づく資産の実質価値が簿価を下回ったとき、つまり含み損が発生した時にだけ時価評価が適用されます。 固定資産に含み損が発生しているにもかかわらず取得原価ベースで開示されていたのでは「帳簿価額が価値を過大に表示したまま将来に損失を繰延べているのではないか」という懸念が財務諸表への社会的な信頼を損ね、投資家への的確な情報提供に繋がらないおそれがあるために、減損会計は行われるものです。
固定資産を多く抱えるファシリティ分野は減損会計の影響を大きく受けることになります。 なお、元来、減損会計は固定資産の将来の収益力が簿価より著しく低下した際にその損失をあらかじめ認識するもので厳密には時価主義とは異なるものです。

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